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日中文化交流のための訪中を終えて−大西由香里さん

今般、外務省の2007「日中文化・スポーツ交流年」認定事業として、たつの市から童謡歌手の大西由香里さん他17名の霞城館友の会一行が訪中されました。そこで大西由香里さんにお電話させて頂き、帰国後のご多忙な中電話取材にご協力頂きました。その一部をここに掲載致します。

−− いつからいつまで行ってこられたのですか?

大西;5月21日から25日まで行ってきました。

−− 5日間も大変でしたでしょうね。どうもご苦労様でした。

−− 最初は万里の長城に行かれたのですね。

大西;そうです。いきなり万里の長城で唄わせて頂きました。唄った歌は、“故郷”、“さくら”、そしてたつの出身の三木露風の代表作“赤とんぼ”等、約30分間、日本の歌を唄い続けました。
その後、たつの市長のメッセージを霞城館の館長が代読されて先方の代表の方に渡され、その後、現地駐在の時事通信社、日経新聞や中国の新聞社の取材を受けました。
前もって現地で用意して頂いていた大きな横断幕をバックにして、多くの方に聴いて頂けました。

−− どういった方々が聴いていらっしゃいましたか?

大西;ヨーロッパ系の方も大変多かったように思います。中国の方だけでなくそういうヨーロッパの方々を含めて、所謂世界中の人達に“赤とんぼ”を聴いてもらったという感じです。

−− 唄われた後の感想は如何でしたか?

大西;感無量でした。このように世界中の人が来ている中で日本の代表的な“赤とんぼ”を唄わせてもらい、日本人として生まれて本当に良かったと思いました。

万里の長城で合唱
万里の長城で赤とんぼ等を熱唱!(前列左から4人目が大西さん)


−− 2日目は桂林中日友好学校を表敬訪問されたようですが、ここはどんな学校ですか?

大西;ここは、日本でいう高校を卒業した19,20才の日本語を勉強している学生が学んでいる学校です。校庭には、海部さんや中曽根さん等、日本の首相の石碑が建てられていました。

−− ここではどんなことをされたのですか?

大西;学生の皆さんと歌の交流をしました。とても良い雰囲気でお互いの歌を披露しあいましたよ。
そうそう、ここではこんなことがありました。桂林の書道家のトップの方に「寿」とい文字をタテ1.5メートルぐらいの大きな用紙に揮毫(きごう)して頂きました。いわゆる“一筆書き”なのですが、左半分は女性に見え、右半分は男性に見える文字なのです。これは、後ほどたつの市役所に展示される予定ですので、ぜひ見て頂きたいと思います。


ステージで歌う合唱団
桂林市高等師範学校劇場;桂林市民合唱団の方々
民族衣装で・・・
桂林市高等師範学校劇場;同合唱団〜民族衣装に着替えて)

−− 3日目の23日は、桂林市高等師範学校劇場の予定でしたが、如何でしたか?

大西;これがまた大変素晴らしかったです!ここは、本格的な劇場で、いわゆるプロの方々が使っておられますが、桂林市長をはじめ市民合唱団80名、来賓の方々、そして一般の方を含め300人以上、会場の壁側には立見の人もたくさんいらっしゃいました。

−− そんな状況でしたら熱気があったでしょうね。

大西;私達が“さくらさくら”を唄ったら、次は向うの合唱団が“ソーラン節”を唄ったり、交互に唄っていきました。また、私達は日本の浴衣を着て唄ったのですが、向うは民族衣装を何度も着替えて披露して頂きました。予定の1時間を越え、2時間あまりにわたって大変良い交流の場となりました。

−− 何かエピソードはありますか?

大西;この劇場では司会者が必要だったのですが、うっかり用意していませんでした。そうしたらツアーガイドの方が“私が務めましょう”と言って、日本の歌を通訳して説明したりしてくれました。
その方に2日目のバスの中で“海よ、ふるさと”という中国の歌を教えて頂いたのですが、この曲を私達が(この交流会で)唄ったらすごい拍手が起こりました。普通の観光客、まして2日前に来た日本人がなぜこんなに唄えるのか、現地の方々は大変驚かれ、感激されたようです。

−− そうですか!スゴかったのですね!私も何年か前に中国へ行ったことがあるので、光景が目に浮かんできそうです。

大西;そして、中国側の司会の人が“北国の春”を日本語で立派に唄われました。あまりにも上手でしたので、私は思わずステージに駆け上がって一緒に唄わさせて頂きました。最後は日中合同で“ソーラン節”の大合唱。本当に興奮を覚えましたよ。
政治の世界では日中間にギクシャクした話がありますが、民間レベルでは、本当に皆さん友好的で、大変親切でした。テレビで見たりして受けていた印象とはまったく違うのに大変驚きました。
中国の皆さんと別れる時には、皆“帰りたくない”という気持で一杯になりました。本当に名残惜しかったです。政治はどうしても堅苦しい話をしないといけないのでしょうが、民間(私たち)はいきなり歌から入ってすぐに打ち解けました。お互いにすぐに“友だち”になれましたよ。そういうことから、今回の訪中の大きな目的だった“日中文化交流”は大きな成果があったと思います。最後に、お世話になった方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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たつの市の文化紹介『たつのへようきたったなぁ』
制作:たつの文化活動促進運営委員会(TCC)|メールアドレス:jouhou@tatsuno.info